かすかにゼニガメが体を震えさせた・・。
「ゼニィ・・・」
静かにその小さな手を空中に指す。
――!!?
「何だろう?・・・」
それが指す先には凄いスピードやってくる
雲の群。・・・普通じゃないのはわかる。
禍々しい色をしたそれは人々にきっと
『不思議』を与えただろう・・。
―――、一瞬大きな風に体が
呑まれるような感覚を感じた。
空から・・・来る!!
突然大粒の雫が降り始める、
ポタポタ・・・そしてまたポタポタと・・・。
着地したそれは一点を目指して
ムクムク集合していく。
呆然と立ち尽くす俺とは裏腹に
活発に集まるそれはしだいに一つの形と
なり始めていく・・。
何処かのホラー映画のワンシーンを見ているような
心境である。
「ん?・・・あの形って・・・。」
黒いそれは形を成すと太陽のように
真赤な色を付け始める。
リュックから慌てて取り出す物、
『ポケモン図鑑』である。
素早くそれを真赤なあれに向けた。
『・・・。【グラードン】、たいりくポケモン―、
pphふぁtcじゅtbっこ+あ5qwfw.』
故障してるのか?・・・それに
アレがグラードンだって?・・・・。
一歩一歩がずっしり重くて、
踏み出すだけでこのスタジアムが大きく揺れる。
――、何て大きいんだ。
あれが・・・伝説のポケモンか。
笑いが思わずこぼれる。
うずうずしてきたぜ、ポケモンマスターになる男―、
ライデン、行きますぜ!
――――――――――――――
次はここか・・・。
大丈夫、作戦は失敗しない。
地上にいるグラードンに目を向ける―、
・・・、あれは白亜様の作った伝説のポケモンの
クローンである。
開発に苦労したとか何とか・・・・
おっと、そん事を言ってる場合じゃなかった。
キャリーにはしっかりと亜空間爆弾を持たせてある。
次は・・・場所か。
多分あの辺りが―――!!、
ピシッ、・・・かろうじて避けた攻撃・・・
誰だっ!?それに俺は透明化装置を発動してるハズ・・・
「危険と判断した・・・。」
攻撃の方向には体をフードで覆った
浮遊している者が一人。
一瞬、吹いた風でふわりとフードから
中が見えた・・・人型!?
「エインシャント、E1。―――、排除する!!」
――――――――――――――
邪魔な小雨の主、上空に位置する雲は一向に
その場から去ろうとはしない。
風に逆らいながら俺達を捕らえているのだ。
―――、何時間たったのか。
俺達はまだ交戦中で、一つも休憩など入れていない。
向かってくる敵をひたすら倒すだけ、
しかも倒した敵の体から煙がでて、
それがまた雲に戻る―――。
ここだけ自然の摂理に忠実と言える。
・・・上。
俺様には一つの案しか浮かばない・・・
すごく・・・下品ですが。
マリオは何処だ?・・・
でも離れてるなら大丈夫だ。
俺の腹は準備完了だ・・・
さぁ、地獄のカウントダウンをはじめようじゃないか・・・。
スリー!
トゥー!
ワン!!
「おなら全開ッ!!」